ブラジル南東部リオデジャネイロで開かれた中国やロシアなど主要新興国で構成するBRICSの首脳会議は7日、閉幕した。議長国ブラジルのルラ大統領は、BRICSの反米政策に同調する国に10％の追加関税を課すと表明したトランプ米大統領を「無責任」だと批判した。

ルーラ大統領は開幕のあいさつで、BRICS諸国の世界の経済発展に対する重要な貢献を強調し、また、「現在の世界GDPの4割はBRICS諸国メンバーによる貢献だ。2024年のBRICS諸国の経済成長率は4%に達し、その年の世界の経済成長率の3.3%を上回った」と述べた上で、さらに「現在、世界では保護主義が台頭している。新興国は共同で世界の多国間貿易システムを守り、国際金融構造を再構築すべきだ」と述べました。

BRICSは6日に採択した「リオデジャネイロ宣言」で、米国を名指しすることは避けつつ、「世界貿易機関（WTO）のルールに反する一方的な関税措置を深く懸念する」などと批判。これを受け、トランプ氏は交流サイト（SNS）で追加関税について言及し、BRICSへの対抗姿勢を示していた。